サッカーの練習に週3回欠かさず通っているのに、試合になるとボールを持つたびに吹っ飛ばされてしまう。コーチに「体幹を鍛えなさい」と言われてプランクをやらせてみたけれど、2週間続けてみても何も変わらない。そんなお子さんを見ていて、「いったい何が足りないんだろう」と思ったことはないでしょうか。
実は、上達できない子に共通しているのは「練習量」や「技術」の問題ではなく、体の使い方の話であることが少なくありません。
練習しているのに、なんで変わらないんだろう

グラウンドで一生懸命走っているのに、なぜかすぐ吹っ飛んでしまう。一対一になるとどっしり構えているように見えるのに、接触した瞬間ぐらっとくる。あの感覚、見ている側も「なんでだろう」と思いますよね。
こういった子に共通しているのが、体に余分な力みがある状態です。力んでいるとパッと見は「踏ん張っている」ように見えます。でも実際は、体が固まることで重心がうまく地面に伝わらず、接触の瞬間に崩れやすくなっています。
姿勢を見ると、膝が突っ張っていたり、上半身だけに力が入っていたりするケースが多いです。体の土台である下半身と体幹がうまく連動していないと、どれだけ筋肉をつけても安定感は生まれにくいのです。
「もっと踏ん張れ」と声をかけたくなる気持ちはわかります。でも踏ん張ろうとすることで力みが増し、かえって崩れやすくなる。この逆説が、上達の壁になっていることがあります。
技術の前に「力の伝え方」という視点がある
練習帰りに「また崩れた」と言う子の体を見ていると、筋肉より先に目に入ることがある。重心がどこにあるか、力がどこへ逃げているか、という話です。
力の伝え方って、どういうこと?
サッカーのコツを探すと、ドリブルの足の使い方、ボールの蹴り方、ファーストタッチの改善など、技術的な情報がたくさん出てきます。もちろんそれらは大切です。でも、技術を積み上げる前に「体でどう力を伝えるか」という土台ができていないと、せっかくの練習が積み上がりにくくなります。
力の伝え方とは、足から地面に力を届け、その反力を体全体でうまく受け取る一連の流れのことです。この流れがスムーズにできている子は、体格が小さくても相手の当たりをうまく受け流せたり、少ない力でキックに力が乗ったりします。
重心が安定していると、動き出しが速くなります。体の軸がすっと通った状態では、どちらの方向にも動けるため、フェイントにも対応しやすくなります。逆に重心が定まらないと、動く前に体が揺れるので一瞬の判断が遅れてしまいます。
鍛える前に整える、という順番があります。筋力トレーニングは大切ですが、体の使い方の土台ができた上で積み上げると、練習の効果がより出やすくなります。順番が逆になると、力んだまま筋力がついてしまい、動きが固くなることもあります。
体の使い方が変わると何が変わるのか
体の使い方を変えることで、試合中の動きが変わったという事例があります。
力みが抜けると、体の動きがなめらかになります。踏ん張ろうとしていたエネルギーが、自然にプレーの方向へ向かうようになるためです。上達を感じる瞬間が増えると、サッカー自体が楽しくなる。そういう変化を経験した方がいます。
「才能がある子だけが上手くなれる」という話ではありません。体の使い方は、意識と練習で変えられる技術の話です。筋肉量や体格はすぐには変わりませんが、体の動かし方の癖は少しずつ変えられます。
まず読んでほしい記事はこれです
サッカーからだラボでは、「鍛える前に整える」という視点から、体の使い方に関する情報を発信しています。以下の記事から、気になるテーマを読んでみてください。
体格でなく力の伝え方で変わる、という話を詳しく書いています。当たりに強い子の体の使い方の共通点を紹介しています。
「固める体幹」と「使える体幹」の違いについて掘り下げています。プランクや腹筋をやっているのに変わらない理由が、ここにあるかもしれません。
才能の差ではなく、体の使い方の変化がきっかけになっているケースがあります。伸びる子の体の特徴について書いています。
焦りや不安を感じている方に向けて、体の土台という視点から整理しています。
筋力だけでないフィジカルの全体像を整理した記事です。体の使い方がどこに関係しているかを俯瞰して読めます。
体の使い方に興味を持ったら、まず読んでみてほしいのは「当たり負けしない体の作り方」の記事です。このサイトの核になる考え方を詳しく書いています。
体の軸を作るとサッカーのプレーがどう変わるのか、くわしくはサッカーで体の軸を作るメリットにまとめています。

